上場企業の株式投資以外の投資について

Sebastian WagnerによるPixabayからの画像 4.投資

前回の「起業」についての記事が、夢物語というにはあまりにも生々しく、著しく人間性を疑われそうだったので、新しい記事を書くことにする。
「投資」カテゴリーの三回目の記事で、「さらに欲をかくなら」と題し、思わせぶりな内容を記した。
今回は、より詳細な内容に触れてみたいと思う。

エンジェル投資、という言葉がある。
日本という国は、近代以降は基本、会社をつくるときは「銀行からおカネを借りて」作るもの、と相場が決まっていた。
銀行、と一口に言ったが、小規模の会社なら信用金庫かも知れないし、つくるエリアによっては地銀、都市銀等の選択肢もある。
近年、その常識が様変わりしつつあるのだ。

本記事は、銀行様の仕事の邪魔をしようという意図で書くものではまったくないことだが、正直、融資を受けたいとシードのベンチャーが願う時、銀行では思ったような融資が受けられない可能性が高い。
その理由は、以下の本に詳しい。

起業のファイナンス 磯崎哲也

かいつまんで、できるだけ簡単に言うと、

「不況下では銀行は失敗ができないため、保守的な貸付しかできない。ために、有望だがリスキーなベンチャーは貸付を断られる可能性が高い」

ということだ。

そのため、しびれを切らしたベンチャーの中から、アメリカ並みにVC(ベンチャーキャピタル。ベンチャー企業を上場させるために投資したりコンサルしたりする企業のこと)やエンジェル投資家の投資資金で起業する者が増えてきている、ということだ。

しかし、小規模の企業ならともかく、ある程度まとまった資金が必要な場合だと、VCやエンジェルとの「偶然の出会い」に期待するだけではことが進まない、といった問題が出てくる。
そこで、「起業家と投資家を繋ぐマッチングサイト」に注目が集まるようになってきた。
私が目星をつけている「マッチングサイト」は、以下の三つである。

1.FUNDINNO
株式会社日本クラウドキャピタルが運営する、「クラウドファンディング型」エンジェル投資募集サイト。
特徴は、なんと言っても、「既に立ち上げを済ませている企業」の、「株式、もしくは新株予約権」を購入できるシステムにある。
クラウドファンディングは、見返りとして入手できるのは、企業の売り出す商品だとか、系列店の無料券など、換金性の低い品物が主流な中、「ゲンナマを飛ばして有価証券を得る」という、企業の生々しい部分に触れられるのはすごい。
案件企業については、サイトにおいてかなり厳正な審査を行っているとのこと。

2.Founder
ファウンダー株式会社が運営する、「事業者と投資家を1対1で繋ぐことを原則とする」エンジェル投資募集サイト。
特徴は上記のとおり、「事業者と投資家が(原則)1対1で繋がる」こと。例えば、1千万欲しいAがいたら、その事業が気に入ったBが、1千万を全て肩代わりする、というシステムである。
なお、サイト側は、「1の事業者に対し複数の投資家が名乗りを上げることを、とくに制限はしていない」そうで、事業者側が納得すれば複数人での投資も(それを理由に)既約違反にはならない、とのこと。

3.CAMPFIRE
株式会社CAMPFIREが運営する、「クラウドファンディング」サイト。クラウドファンディングといわれてイメージするそのままのシステムである。有望と思われる事業に、自分の財布の余地内で投資家が投資を積み上げていき、目標額に達すれば事業者は投資金を手にできる、というシステム。投資家への返礼は、自社商品や金券等。多岐にわたる。新規の人がとっつきやすいのはこのサイトではないだろうか。

現在私は、この3サイトに投資家として登録し、熱い事業者様の事業について吟味している。
なにより、「魅力的な事業計画とはどんなものか」を、実地で観察できるのはありがたい。
できれば、情熱をもった事業者様すべてが、理解ある投資家に恵まれることを願う。

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